経営書

ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か |エリヤフ ゴールドラット

ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何かザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か
エリヤフ ゴールドラット
ダイヤモンド社 刊
発売日 2001-05-18
価格:¥1,680(税込)
オススメ度:★★★★


機械メーカーの工場長である主人公のアレックス・ロゴを中心に繰り広げられる工場の業務改善プロセスを主題にした小説。通常、アメリカでベストセラーとなったビジネス書は、すぐに日本語に翻訳されるものだが、本書は世界で250万部売れたにもかかわらず、17年もの間日本での出版だけが認められなかった。いわば「幻の名著」である。
長引く経営の悪化、工場閉鎖までたった3か月の猶予期間、多忙な日々のなかないがしろにしてきた妻との離婚の危機…。アレックスは、あまりの危機的状況にすっかり意気消沈していた。その前に、モデルは著者と目される恩師、ジョナが現れ、彼にアドバイスを与える。工場を救うために業務改善に挑む登場人物の苦悩や目標達成の興奮が伝わってきて、ビジネスの醍醐味を感じさせるストーリーだ。
本書は小説ではあるが、その内容は恐ろしいほど実践的で、会計情報の正しい見方や落とし穴、「効率化」の陰に隠された諸問題を浮き彫りにする。魅力的なストーリーの中に複雑な業務改善のノウハウがわかりやすい形で盛り込まれており、ビジネスパーソンやマネジャー必読の内容である。
また本書は、問題解決にあたってはゴールを共有し、信念を貫くことが重要であること、数字の陰に隠された実態を見抜くことの重要性、情報共有化の意義など、経営において重要な示唆も与えてくれる。
本書が長い間日本で出版されなかった理由については、「解説」で著者エリヤフ・ゴールドラットのコメントが引用されている。それによると、「日本人は、部分最適の改善にかけては世界で超一級だ。その日本人に『ザ・ゴール』に書いたような全体最適化の手法を教えてしまったら、貿易摩擦が再燃して世界経済が大混乱に陥る」というのが出版を拒否し続けた理由らしい。
本気か冗談か知らないが、いずれにしろ、アメリカが出し惜しみするほどの名著を日本語でも読めるというのは非常に喜ばしいことである。(土井英司)

値段以上の価値が宿る本 2007-02-28
日本で話題になったのは、もう何年も前の一冊だが、当時の輝きはいまだ衰えていない。

TOC(制約条件の理論)の紹介小説という位置づけだが、問題解決に立ち向かい、困難に打ち勝つという、古典的な小説の構成を踏襲しているため、読んでいて飽きない。



経営工学の考え方がこの本のメインテーマではあるが、その手の手法は今、日常生活中の色々な部分で応用されようとしている。

切れ目なく新刊の出る主婦向けのスケジューリングの本、インターネットで話題になった恋愛教本が説くマーケティング。

プロセスチェーン・マネージメントの手法も近い将来同じ道を辿るだろうし、誰かがやらなくても私は、私がお金を稼ぐ手段にしている分野で早速利用するつもりだ。



続刊の「思考プロセス」の方も読んで、実用化し、私の日常生活の全体最適ができれば。

この著者の作品があれば、それも不可能ではないと私は考えている。


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この記事は2007/3/28に作成しました。


2007年03月28日 23:22