記憶・神経科学・心理学

洗脳原論 |苫米地 英人

洗脳原論洗脳原論
苫米地 英人
春秋社 刊
発売日 2000-02
価格:¥1,575(税込)
オススメ度:★★★★




呑気なことは言ってられない! 2006-05-09
 この本は一応脱洗脳の技術を紹介したものだが、第一章で述べられる洗脳のプロセスが理論的に書かれていることに意味があるように思われる。

 

 洗脳のプロセスとは、相手を変性意識状態(外界から来る情報を意識によって峻別する力を無効化し、つまり無意識へと通じる門の番人としての意識を眠らせて、第三者が直接無意識に働きかけられる状態とでも言おうか)へと誘導し、アンカーを(鍵穴=至福体験、神秘体験、地獄の映像など。それらを薬物や何時間もビデオを見せることによって)無意識に埋め込み、同時にトリガー(鍵、パスワード)を設定する。そしてそのトリガーを知っている人間が、日常生活において相手の意識を人為的にコントロールできる状態へともっていくことである。それはもちろん無意識に働きかけられているので、本人はそれを意識化できない。意識的、自発的と自分で思っていても、それは全然意識的、自発的ではないのである。



 説明が省かれているからなのか、本文中にはところどころ納得しがたい箇所も見受けられる。しかしそんなことよりも、神秘体験や神秘を体験しなくても、リアリティはリアルじゃなくても捏造できるとした点である。「私のことは私の意識に問いただしてみよう」などと呑気に言ってはいられなくなる危険性をこそ著者は言いたいのである。

 


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この記事は2006/12/6に作成しました。


2006年12月06日 12:11