日本文学

神様からひと言 |荻原 浩

神様からひと言神様からひと言
荻原 浩
光文社 刊
発売日 2005-03-10
価格:¥720(税込)
オススメ度:★★★★




素直に楽しめた 2006-10-12
物語の冒頭、晴れ舞台のはずの会議でトラブルを起こした主人公が「お客様相談室」に飛ばされるのですが

このセクションにいるリストラ要員の駄目社員ぶりが笑えます。

室長は見栄っ張りの姑息野郎、直属の上司は仕事をさぼることしか考えてない自堕落おやじ、

同僚はロリコンおたくや失語症の体育会系、あとから異動してくる紅一点の美女も何やら訳あり。

主人公と一緒になってうんざりしそうになりますが、この自堕落おやじが教えるクレーム対処法は意外にも合理的でマトモで、

だんだん格好良くすら思えてくるから不思議です。



主人公は恋人に逃げられているのですが、それがなぜだか分からないというのが、物語のもう一つのテーマになっています。

プライドばかり高く、そのくせすべてが中途半端な主人公が少しずつ成長していくうちに

それまで見えていなかった彼女の気持ちが分かるようになり、なぜ去っていったのかを理解します。

なるほど、視野が広がるってこんな感じだよねと、ほのぼのした気持ちになりました。



リアリティーがないと言えばないし、号泣したり爆笑するような派手な小説ではありませんが

素直に楽しんで読める物語でした。

心が疲れているときに読むと、ちょっとやる気が湧いてくると思います。


さらに詳しい情報はコチラ≫


この記事は2006/10/26に作成しました。


2006年10月26日 17:19